京町家のリノベーション

町家のリノベーションの現場からです。

場所は京都市内で、植物園から北のほうへ行ったところ。

以前から知っているオーストラリアの女性が住んでおられる家です。

打ち合わせは英語と日本語が半分半分。

本当に、いい勉強になります。

 

工事は、壁や天井はそのままに、畳の間を板間にかえる工事。

こういったリノベーションの場合、木床は桧や杉などの日本の在来種を使用するケースが多く、すると違和感なく馴染ませることができます。

しかし、それではプラスアルファが生まれないので、熟考した結果、提案したのはオーク。

杉や桧が使用される和室に広葉樹の木床。それも産地は北米産。ミスマッチなのではあるが、ミスマッチが生み出す「新しさ」を狙った提案。

築年数不明の古い町家に、伝統家屋にはないデザインを少しだけ取り入れると新鮮で新しい雰囲気を感じられます。

ただ、採用されるかどうかは、好みやセンスにもよるので「どうかな」と思いましたが、気持ちがいいくらいに価値観が一致。生まれも言葉も違うのに、こういうのを阿吽の呼吸というのでしょうね。

海外の人は、自分が住む家に手を入れ続けるのが一般的で、この家が、今後どう成長していくかが楽しみでもあり、できるかぎりの協力をしてこの家の進化を見ていきたいと思っています。

 

では。