耐力壁
耐震性能を上げるためには、筋交いに加えて耐力面材を使用します。
建築基準法をクリアするだけであれば、筋交いだけで十分ですが耐震性に余裕を持たせようとすると耐力面材が必要になります。
現在工事中の家では「EXハイパー」という新しい耐力面材を使用しました。今回、これを使用したのは、壁内部の湿気を速やかに放出する透湿抵抗値に優れているからです。
いくら耐震性能を上げても湿気に起因して腐朽菌やシロアリが発生すると完成時点の耐震性能を保つことができず、そもそも家の長期的な耐久性に大きな影響を与えてしまいます。
このことを防いでくれるので、建物内外の温度差が大きい冬も暖かい高断熱住宅に最適。数値においては他を圧倒しています。
東北での地震に伴いエネルギー問題が表面化して以降、家づくりにおいて断熱性に優れた高性能住宅がエネルギー問題に寄与できるということで、「高気密高断熱」を標榜する家づくりは百花繚乱と言える状況です。
しかし、外壁部分の透湿性能、間仕切り壁の通気性や家全体の暖房の仕方などをトータルで考え、高性能の先の耐久性も考えておかなければなりません。
最後に、耐力面材には、耐震性、透湿性に加えて、もうひとつ要求される性能があります。それは耐火性です。これは隣家で火事が起こっても貰い火をしない性能と言い換えることができます。
新しい製品なので必要とされる耐火性能をひとつひとつクリアしてきた結果、今回の工事に間に合いました。
工事中の雨の吸水にも配慮されており、今後はEXハイパーを標準仕様にしていきます。
では。