植栽のお手入れ

こんにちは。

夏が終わり、秋になりました。「本当に、今年の夏も暑かった。

夏は、植物にとっても辛い時期です。今日は庭の植栽のお手入れについて。

 

 

これは、OBのお客様の家の植栽です。

なんとか、この夏を乗りきってくれたようです。樹種はタモで、紅葉が見事!というしかないくらいに綺麗な木です。

この家の庭に植えた木は、造園屋さんの庭から移植しましたもので「山どり」の木ではなく根っこがつくってあるので、お手入れは、そんなに手間を必要としません。

とは言っても、移植直後の根っこは少々傷んでいて、水を吸い上げる力がありませんので、水やりは必須になります。

毎日水やりをすると、根ぐさりする場合があるので、やるときは「たっぷり」やってください。そのまま、しばらく放置しておいて表面の土が乾いたら、また水をたっぷりとやってください。

この繰り返しです。

根ぐさりということに関しては、地面の質にもよるのですが、地中に浸透しやすい地盤であれば気にすることはありませんが、この写真の家のように固くて水が地中へ浸透しにくい場合は、水のやりすぎに注意してください。

肥料は移植後、しばらくの間は禁物です。3年くらいは必要ありません。そもそもいい土を入れているので肥料を入れる必要はありません。

やさしい人は、木が弱っているように見えると肥料をいれてくれるのですが、その場合は必ず相談してください。

木は水が足りなくなると、自ら葉を落として葉からの蒸散を防ぎます。地中から吸い上げる水と蒸散する水分のバランスを自らとるのです。なので、夏なのに葉が落ちたら、これはキケン信号です。水をたっぷりとやってください。すると秋の落葉するまでの間に、再び葉を茂らせます。

最近は気温も下がってきて、またこれからは台風などで雨が降ることも多いので、水やりはひかえてもらっても大丈夫です。ただ、この家の場合、少しだけ木が自ら葉を落としているような感じなので、今しばらく水やりを続けてください。

冬の木は冬眠中なので(表現が難しいところですが)水をやる必要はほとんどないと言えます。特に、広葉樹の場合は、冬は葉を落としているので地中から吸い上げる水と蒸散する水分のバランスがとれるのでしょう。

春になって新芽が出だしたら、水やりを再開してください。

下の写真のように、木のまわりがコンクリートで覆われている場合は、雨が地中に浸透せず地中水分は不足気味になるのが常なので、水やりは通常よりこまめにやってあげることが必要です。

 

 

夏の西日が厳しい場所などでは、木はかわいそうなくらいに弱りますが、その場合、木の幹に麻を包帯の要領で巻くとよいようです。まだ、経験したことはありませんが効果があるそうです。

木は根っこからだけでなく、葉からも水を少しは吸収すると聞きます。

夏に葉水をかけることは効果があるようです。

カラカラに乾燥した葉を保湿するためにも、葉の表面温度を下げるためにも効果があると思います。

夏の暑さが厳しい時期に、水が足りなくなると葉はお辞儀をしたように、下に向きだします。これを見たら葉水をやってください。

春夏秋冬のワンサイクル過ぎると、根っこの痛みも十分に回復します。また自らの経験もあり、「去年のような感じで」と木の世話の心配はなくなると思います。

いずれにしても、この夏をのりきった木は大丈夫と言えます。