雨水

こんにちは。

山口です。

 

一月は行く、二月は逃げる、三月は去ると言われていますが、今年もここまで時間が経つのが本当に早くて、あっという間です。

二十四節気では大寒を過ぎて「やっと一番寒い時期を抜けて、立春になってくれた。」と思ったら、穏やかな天候の日がしばらく続いていました。そして、二十四節気では、今日から「雨水」。雪が雨に変わる節目となる時期です。

しかし、今シーズン三度目でしょうか、今週は厳しい寒波がやってきて二日連続で雪が降り、今日も雪がちらついています。近畿の春は東大寺二月堂のお水取りから、滋賀の春は琵琶湖マラソンからと言われているので、今しばらくこの寒さに耐えなければなりません。10日もすれば春の足音がはっきりと感じられます。

山手工房では寒い冬の対策のひとつとして新居に薪ストーブを希望する人が多く、これまでから随分と設置してきました。おかげで薪ストーブ屋さんとは随分と仲良くなりました。下の写真は、冬の寒さが厳しい信楽での事例で、早いもので完成して7年が経ちました。

この家は南面に目の前の森を眺める木製の大開口があります。窓からの冷気をシャットアウトするために、その窓には障子を設けています。障子のあるリビングは、その障子の存在がなんとなく「ほっこり」とした気分にさせてくれます。

そしてその開口部の隣り、リビングの片隅に薪ストーブを置きました。

薪ストーブで暖められた空気は垂直方向にはリビング上部の吹抜けを通じて二階に送り、天井扇の力も借りて空気を動かし二階を暖めます。

水平方向には、リビングから離れた和室に東西に設けた廊下を通じて空気を送ります。この廊下を通じて和室の前にある洗面脱衣スペースやトイレも暖かくなります。家全体が均一な温度になり、寒いスペースが家からなくなることを意図したプランです。

こうすると寒い冬の暮らしが一変して家の中で着る分厚い衣類は必要なくなり薄着で過ごせます。本当によくできたプランです(笑)。

 

 

私自身も薪ストーブが好きで自宅は薪ストーブで暖をとっています。薪ストーブは火が消えた後もストーブ本体に蓄熱された熱が放熱され家を暖め続けてくれます。

夜中に火が消えても、外出中に火が消えても室温は下がらないのです。

うちの家ではだいたい12月初旬に薪ストーブに火を入れますが、3月末まで薪ストーブの暖かさは耐えることなく続きます。

ここのところ「巣ごもり」ということが言われていて、外出をひかえなければならない時期ですが、薪ストーブのもうひとつの魅力は家の中にいながらも外で焚火をしているような感じで、火を見る暮らしの良さというのは言葉では説明しにくいのですが心身ともに満たされます。