ラワン天井

家づくりの中で室内の雰囲気をどのようにしたいかと考えるとき、室内を構成する床と壁と天井の素材をどうするかでおおよその雰囲気が決まってきます。

 

 

この家は床はナラ、壁は漆喰、天井は木で仕上げています。

天井は木といってもラワン合板。

内装の仕上げを最も安く抑えようとすると場合、ラワン合板は最適なのですが、このラワンが実はいい仕事をしてくれます。このことをを見て、体験して、知っている人には根強い人気のある仕上げです。

 

ラワンは南洋材で、その特徴は他の木より色が濃い茶褐色にあり、年月が経過するにつれて少しずつ濃く変色していきます。

その色味が室内に独特の落ち着きを生み出し、新築時より良くなっていき、こういった変化は経年美と表現されます。

この家では、色の変化が早まるようにできるだけ赤身の部分を集めて使用しました。

木は表面には凹凸があり仕上がりに好みがあるのですが、木の素材感を残しながらオスモで塗装を施し、室内の造作材や建具を白っぽく仕上げていくと茶褐色がより引き立ち、ゆっくりとした時間の経過があらわれた家になっていきます。

 

「天井の色を濃くすると圧迫感があり室内が狭く感じられる」

としばしば言われますが、そんなこととは無関係にラワン天井は他の素材では生み出すことのできない独特の佇まいの室内になります。