びおソーラーの基礎工事

こんにちは。

現在、びおソーラーの家を工事中です。

前回の続きで、びおソーラーの基礎工事について。

びおソーラーとは、屋根上のガラス集熱面で太陽熱を生かして空気を暖め、その空気を床下に送り基礎コンクリートに蓄熱させて、家を丸ごと暖めるパッシブソーラーシステムです。

この場合、コンクリートに蓄えた熱を逃がさないように、基礎を断熱します。下の写真は外基礎の内側に断熱材を設置した状況。高性能断熱材を使用しています。

 

 

日中、太陽の熱で暖められた空気を生かして床下に蓄えられた熱は、夕方に気温が下がってくると徐々に放熱され始め床下に広がっていきます。

暖められた空気は上昇するというのが自然の摂理で、上昇して1階の床面の裏側にあたると今度は横に薄く広がり始めます。

しかし、その時に問題になるのが内基礎の立ち上がりです。間取りの影響を受けて柱の下には基礎の立ち上がりがあり、これが暖められた空気が横へ広がる妨げになるのです。

 

これを防ぐ方法はいくつかありますが

「なるべくコストをかけずに」というのが山手工房流で、そのために外基礎と内基礎の高さを変えて、空気が横に動きやすいようにしています。

こういった工夫で生み出されるものは、快適な温熱環境下での暮らしであり、ヒートショックの心配のない安全な暮らし、エネルギー代の少ない経済的な暮らしです。

小さな工夫をいくつもいくつも積み重ねていけば、効率よく床面を暖かくすることができ、いろんな意味で「住む人にやさしい暮らし」が実現できます。

 

ここまでのことを、日ごろからこのブログを読んでいただいている方なら気づく方もおられると思いますが、こういったことは床下エアコン暖房にも共通することです。

床下エアコン暖房の場合、基礎の立ち上がり問題は、もっと深刻で床下の空気の流れがよくないと、温度センサーが暖かくなったと勘違いしてエアコンのオンオフを繰り返すことになってしまいます。効率よく暖めるどころかエアコンが正常に作動しなくなるのです。

抜本的な対策を必要としなくてすむように、そのためには空気をスムーズに動かすことができるように間取りの段階から考えておく工夫が欠かせません。

 

では。