スケルトン・インフィル住宅

スケルトン・インフィル住宅とは
構造体を意味するスケルトンと中身(内装・設備)を意味するインフィルを組み合わせた造語です。
構造体はそのままで、内部空間や設備の交換、取替えは家族構成が変わる度に何度でも入れ替えられることが大きな特長です。

寿命が異なる構造体と内装・設備を分離する
家は、構造体と内装・設備を一体で設計して工事を行いますが、
「スケルトン・インフィル住宅は、そもそもそれらは寿命が異なるのだから分けて考えよう」
という住宅のことを言います。
住宅の内装や設備の寿命は長くて30年程度。
構造体はしっかりとつくれば、60年~70年は寿命を保ちます。
従って、内装と設備を交換、取替えられるようにしておけば、家の耐用年数は長くなる訳です。

間取りも自由に変えられるように
間取りが古いのでリフォームして家族構成やライフスタイルに合ったようにしたいと思っても、
筋交いなどで耐力壁となっている壁は容易に変更はできません。
また、柱が部屋の真ん中にきたりすれば、
自由な間取り変更は断念しなくてはなりません。
構造体(スケルトン)と中身(インフィル)は分離できるようにしておく必要があります。

現代町家の設計システム
山手工房が取り組む「現代町家」の設計システムで設計すれば、
外壁部分だけで必要な耐力壁を確保することができます。
構造体と間仕切り壁が分離されているので、間取りの変更は自由です。
加えて、内部は「芯柱」と呼んでいる柱が各階に1本通るだけですので
内部空間は自由に変えられます。

長寿命化を目指す
これまでの日本の住宅は、スケルトン・インフィルという考え方がなく、
内装・設備の寿命=住宅の寿命となっていました。
その結果、日本の住宅の寿命は諸外国と比較して短く、
ビルド&クラッシュと呼ばれる状況を招きました。
今後、目指すべきは家の住まい手の中心が子供世代に移っても、
必要性に応じて内部空間を自由に変更できるようにすることです。