自然室温で暮らせる家
先日、山手工房が加盟している「町の工務店ネット」からパンフレットのサンプルが届きました。
『 びおハウス ~住まいは普段着のもの~ 』
という内容です。
このパンフレットには家づくりで大切にしなければならないことが網羅されています。
高名な建築家と協働して始まったびおハウス。
このパンフレットには冒頭に
「普段着は着心地が良くて
さっぱりしているけど、飽きが来なくて
長い必要と、長い好みと、長い寿命に応えられる
真に上質なものでありたいと思います。」
と書かれています。
建築は「強」「用」「美」の三つの要素で考えればいい
とも書かれています。
今日はそのうちの「用」について。
そこには、「びおソーラー」についての説明があります。
びおソーラーには夏モードと冬モードがありますが
今は夏なので夏モードについて。
夏の夕方に西の空に太陽が沈むと放射冷却により外気温が下がり始めます。
外気温が室温より下がるとファンが自動的に回り始めて外気を取り入れ
室内に送り込み涼しくしてくれます。
これからの暑い季節にはもってこいのパッシブソーラーシステムです。
山手工房は早くから高性能な断熱工事にこだわりながら
パッシブな設計と組み合わせて
夏も冬も快適に暮らせる家づくりを実践してきました。
しかし、いくら断熱工事の高性能化を追求しても
最後の最後はエネルギーに頼らないと夏も冬も過ごすことはできない中
びおソーラーは、その最後の部分を自然エネルギーを活かしたパッシブソーラーシステムで
補おうというものでこれが最善と言えます。
太陽の光を有効に利用して家を丸ごと暖めてしまおうという考え方は
そんなに古いものではなく、建築家の奥村昭雄氏の発案によって
1990年代から本格的に普及が開始されました。
しかし、それがカンタンに大きく普及しなかったのは私見ではありますが
特許に由来する「価格」という問題が大きく横たわっていたと想像しています。
びおソーラーが革命的なのはその価格問題を取り除いた点にあります。
これは、世界のどこにもないジャパンオリジナルの家づくりになる可能性を持ち
その実現に向けて普及の弾みとなり
本来あるべき理想の家づくりへ大きな推進力となります。
多くの人が気になると思われる大切な経済性という面においては
工事費というイニシャルコストと光熱費というランニングコストのバランスにおいて優れており
光熱費の削減効果で工事費の増加を取り戻すという考え方です。
居住性という面においては
夏も冬も全館丸ごと快適な室温で暮らすことができるため
冷房や暖房をギンギンに効かせた家の中で暮らしていると
「本当にこれでいいの?」 と疑問を持つ人たちにとっては
自然エネルギーを上手に使ったびおソーラーは
体感的にも精神的にも満足できると言えます。